文化展合同レイアウト2016(その2)・バラストの選定
2015年10月21日 18時00分 月齢:8.5[九日月] 潮汐:小潮
(最終更新日:2015年10月23日)
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鉄道模型のレイアウトにおけるバラストをまく作業は、線路系の作業の仕上げ的な要素があって大変だけど大好きなのですが、以前から気になっていたのがバラストの選定。今までずっとTOMIXのライトグレーを愛用していたけれど、果たしてこれでいいのか。考えるチャンスは今しかないので、ちょっとまじめに取り組んでみました。
TOMIXのバラストは明らかにオーバースケール。それでも好んで使っていたのは、バラスト独特の角のある石ころ感とボンド水溶液の浸透性の良さによるところが大きい。それにオーバースケールといっても、バラストを着色するのに缶スプレーを使っているせいか、いい具合に目が詰まってそんなに違和感がありません。じゃあ今までどおり黙ってTOMIXのバラストを使っていればいいじゃないかというなかれ。今回は自己表現の幅が狭いんです。これくらい遊ばないとネ。
いろいろなバラストを買ってきて、テストピースをつくってみました。TOMIXライトグレー、KATOユニトラック、KATO明灰色(細目)、TOMIXライトグレー+KATOユニトラック、KATOユニトラック+KATO明灰色(細目)の5つ。ボンド水溶液で固めて、観察しました。
1.TOMIXライトグレー
とにかく粒がデカい。スケール的には人間の頭くらいのものもあります。ところが全部が大粒かというとそんなことはなくて、袋の下のほうはかなり粒子が細かい。そのためよく混ぜて使うといい感じになります。ただ今回のテストでは袋を開けて撹拌せずにすぐに盛り付けたため、特に大粒のものが集まっています。でも色はいいんだよなぁ。いくらでも好きな色に着色できるし。
2.KATOユニトラック
粒の大きさ、色、形、どれもかなりいい感じ。ただ唯一にして最大の欠点が黒い粒。なんでこんなの混ぜるかなぁ。この石炭のせいでメリット全部殺しています。さすがに手で取り除くのはキツい。この黒い粒ですが、手にとって指先ですりつぶすと指先に黒く広がり、油っぽいにおいがしました。石じゃなくてタール系の材質のようです。溶剤に漬けておいたら黒い粒だけ溶けるかなと思い、やってみたけど効果なし。何の意図があってこんな異物を入れるんだか。残念でたまりません。
3.KATO明灰色(細目)
かつてバラストとしてではなく、砂利っぽい地面の表現によく使いました。悪くはないんですが、線路内のバラストに見えるかというと、ちょっと細かすぎる感じがします。明灰色というわりに薄茶色という感じで、今回はこれを使ってみようかな、でも外すと怖いなぁ、と言ったところ。
4.TOMIXライトグレー+KATOユニトラック
いいところ全くなし。混ぜるとそれぞれの欠点ばかりが目立ちます。まるで普通のバラストの中に岩石が入っているようで、しかもところどころに石炭が入っている感じ。最悪です。
5.KATOユニトラック+KATO明灰色(細目)
粒の大きさに違和感はないものの、それぞれの粒の形が全然違うのでどうにもこうにも落ち着きません。とどめはやっぱり石炭のような黒い粒。とにかくジャマでたまらない。
結果として、「混ぜるな危険」ということがわかりました。この実験だけでは結論を出せないので、次はレールに撒いて確かめてみます。
純正3種類をそれぞれボンドバラスト法で固着させました。いつもはレールとレールの間には撒かないのですが、今回は撒いてみます。結果は以下のとおり。
1.TOMIXライトグレー
人間の頭くらいの岩石のはずなのに、50cm離れて見るといい感じに収まります。何でもスケールどおりでないほうがそれっぽく見えるという模型の特性が出ています。
2.KATOユニトラック
KATOユニトラックだけではなくTOMIXファイントラックにも最適、粒の色・形、大きさ、申し分なし。ただ、繰り返しになるんですが、黒い粒のせいで使えません。もうホント勘弁してください。なんなんですかこの石炭。これさえなければ…
3.KATO明灰色(細目)
もし、単線のローカル線を再現したいなら、間違いなくコレでしょう。でも複線電化のレイアウトにはどうも合わない気がします。何ていうか、砂っぽいんです。悪くはないんだけどなぁ。どうすっかなー。
さてさて、散々引っ張っておいて、答えが出ませんでした。あまりバラスト選びで時間を食ってるわけにはいかないんですよねー。今後レイアウトを作る人の参考にでもなれば幸いです。
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