KATO マイテ49(旧製品ジャンク)のあちこちを光らせてみる。(その6)

2024年09月09日 12時00分 正午の月齢:6.4  月名:七日月  潮汐:小潮 月齢:6.4[七日月] 潮汐:小潮
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3分ぐらいで読めます。

たぶんこの記事をずっと読んでくれている人は、前回あたりから楽しみにしていたと思うのですが、ついにテールマークとテールランプ2個を同時に点灯させることができました。というふうに軽く予告しておいてからの本編です。ではどうぞー。

さぁ久々の自作落射照明付き双眼実体顕微鏡です。カバーをかけていたけれどそれでも接眼レンズに少しホコリがついていたので、まずは顕微鏡の整備から始めました。

双眼実体顕微鏡

同時に、チップLEDのはんだ付けにしか使わないCXR-31はんだごても用意しました。

CXR-31

次に1608サイズの赤色チップLEDを用意するのですが、こんなに小さかったかなという感じ。ケースから出すだけでも苦労します。それでも1006サイズの2倍の面積だから、最難関ではないんですよねー。

1608チップLED

これを、両面テープを貼った手術台の上に固定します。

LEDの固定

顕微鏡で見るとこんな感じ。実際には両眼で見るので、もっと立体的に、厚みが強調された見え方なんですよ。

顕微鏡からチップLEDを確認

端子部分に電子工作用フラックスを針でちょん付けして、予備はんだ。そして先端に予備はんだした0.15mmポリウレタン線をはんだ付け。

はんだ付け終了

はみ出ている線を切断すればはんだ付けの作業は終了です。

はんだ付け終了

端子部分にほんの少し紫外線硬化レジンをつけて、強度を高めておきます。あ、ちょうどレジンがなくなったみたい。また買ってこなきゃ。

レジンを固める

光るかどうか、パワーパックに直接つないでテストしてみます。ちゃんと光ってくれましたー。

点灯試験

それでは、車両に取り付けてみましょう。

瞬間接着剤で付けるのですが、断面の荒れた光ファイバーに接着するのでなかなか固まってくれません。はんだ付けよりもこっちのほうがしんどかった…。

それでも1個なんとか取り付けられたので、さっそく光らせてみます…いやいやいやいやこれは、明るすぎるっ! 今ほしいのはメラゾーマではない、メラだ…。

試験点灯

じゃあ裏側(展望デッキ側)はどんな感じかというと…全方位が赤い光まみれで、裏側部分の遮光はちょっと難しそう。

裏側

もちろんCRDで電流は絞る予定ですけど、光漏れは妥協するしかないかな。

同じようにもう1個のテールランプも接着しました。ポリウレタン線の取り回しがなかなかややこしいゾ。

もう1個接着

展望デッキをシャーシに取り付けて、こんな感じに配線します。実はテスト中に電圧が高くてLEDを1個焼いちゃったので、このテストではちゃんとCRDを付けて実行します。うっかりテールマークのLEDを焼いてしまうとものすごく修正がめんどうなので。

CRDですが、テールマークには10mA、テールランプには5.6mAを使いました。

テスト

テールマークに使っている白色LEDとテールランプに使っている赤色LEDでは順方向電圧(Vf)が異なるので、まず2.0Vくらいでテールランプが光り、2.5Vを超えたあたりからテールマークがぼんやりと光り始めます。PWM制御だったら気づくことすらない部分ですね。

電圧を上げていく

テールランプの裏側だけど、やっぱり凹形のアルミホイルで包んでみようかな。これは今後の課題。

裏側

フル電圧で光らせてみましたー。LEDは燃えることなく煌々と光っています。うん、光りすぎですケド。

15V印加

とりいそぎ秋月電子通商で2mAのCRDを買ったので、この後の作業はそれが到着してからになりそうです。テールランプを2mA、テールマークを5.6mAにしたいと思います。

KATO マイテ49(旧製品ジャンク)のあちこちを光らせてみる。(その5)

2024年09月06日 12時00分 正午の月齢:3.4  月名:黄昏月  潮汐:中潮 月齢:3.4[黄昏月] 潮汐:中潮
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4分ぐらいで読めます。

前回までのあらすじ。

わが鉄道模型の師・亀師匠からいただいた、けどいつもらったのかは覚えていないという、KATO マイテ49 旧製品。展望デッキの棒が1本折れているという嬉しくないオプション付き。以前からテールマークとテールランプを光らせてみたいと思ってはいたけれど、ようやく取り掛かる気になり、テールマークとテールランプの箇所に穴をあけ、プラ板や光ファイバーを埋め込んで、裏から光を通す準備ができたのでした。

というわけで、話を進めますね。

さて、いよいよテールマークにLEDを入れて行灯化してみます。1608チップLEDにポリウレタン線をはんだ付けしたストックがいくつかあったはずなのでパーツ入れから出してみたところ…

色がわからない

うん、まぁ杜撰な管理のせいなんだけど、何色のLEDかさっぱりわからない。結局1つずつ試して、5本くらい白色LEDのものを見つけました。こうやって拡大された画像で見たら「蛍光材の色で白色LEDってわかるでしょ」と言われそうだけど、実物は1.6mm×0.8mmだからねー。見えないんスよ。

カソード側についている黒い塊は、ポリウレタン線の先を溶けたはんだに差し込んで被膜を剥いたときのポリウレタンのカスかな。

白色LED

あとは緑色が多かったです。たぶん信号機自作の研究をしていたときの「どの緑色が本物らしいか」のテストピース。

さて、配線をL字に曲げて、瞬間接着剤で接着します。だいたい中央あたりを狙って。意外と接着しにくく、とりあえずくっついているだけに近い状態です。

LEDを接着

計画では裏からプラ板を当てようと思っていたけれど、行灯内部のLEDの接着力に対する不安と、電極部分への応力に対する不安があるのでどうしようかなと考えていたのですが、そういえば紫外線で硬化するレジンが残っていたなぁ。

よし、行灯内部はレジンで充填して固めてしまおう。けど透明のレジンが見つからなかったので黒を使います。黒といってもスモークがかった透明なので、それにLEDの光は直接白いプラ板に接着していてそこで拡散させるので、たぶん大丈夫ということでレジンを1滴流し込んでみました。

レジンを充填

紫外線ランプをノートパソコンの横に突き刺して、レジンを固めます。秒で固まってくれるのですが、念のため1分くらい当てておきます。

紫外線でレジンを固める

レジンが固まりました。LEDや電極の剥離も気にならなくなったので、さっそく光らせてみましょうか。

レジンが固まった

光らせるとこうなります。画像では均一で理想的な光に見えるけれど、肉眼だとやっぱり中央部分が明るい。それでも納得のいく光り方になってくれました。試験点灯はCRDや抵抗を付けずに3~4Vくらい印加したのですが、こうして見ると明るすぎますね。まるで波動砲の発射の瞬間みたいになってる…。

電圧に関係なく一定の明るさで光るように、抵抗ではなくCRDを使うっていうのは決めているのですが、その電流を10mAに制限するか、5mAまで落とすか。濃い色のテールマークを取り付けてもよく光るように10mAにしようかな。

テールマーク点灯

ちなみに裏側も煌々と光っています。レジンむき出しですから当然ですね。

光ファイバーや導光プリズムがなく、さらに当初0.5mmプラ板を貼る予定だったのがレジンの充填で済んでしまってデッキ側への張り出しは最小限。展望デッキ内に人をわらわらと乗せて「旅立ちJR西日本号」みたいな演出も余裕でできてしまいますよ。

裏側

さすがに光りすぎているので、何か対策をしましょう。銀色や黒色で塗装すればいいかとは思うのですが、ここはひとつ試しにアルミホイルでも貼ってみましょう。

いそいそと台所に行って物色してたら、ユミコちゃんに「アルミホイル探してるの? ないよー。」と言われ、あきらめきれずにごみ箱を覗くと、伊織が食べたカップ焼きそばのふたを発見! 湯切り口のパンチングメタルみたいな部分を確保しましたー。

焼そばのふたを遮光材に

両面テープを貼り付けて、5mmのポンチで抜いたら、薄くて高機能な裏蓋のでき上がり。

裏蓋

こんな感じで貼ってみました。薄くて遮光性能バッチリの行灯の裏側。あとは塗装するだけ。裏蓋の隙間から塗料がしみ込んでも行灯内部には絶対に塗料が入ってくることはないので、雑に塗装しても問題ないでしょう。

裏蓋貼り付け

いろいろと検索しても意外とテールマークを点灯化させた例は少ないようで全然見つからなかったのですが、唯一これに近い加工例として

というサイトが見つかりました。行灯の丸い部品をレーザー加工機で作ったそうで…こっちは400円くらいのポンチで抜いただけ(笑)。

さあ、次は左右のテールランプですね。赤色LEDの配線付きのものはストックがないので、実体顕微鏡を用意してはんだ付けからの作業となります。久々のチップLEDはんだ付け。すっかり老眼が進行したけど上手くできるかなぁ。

あ、そうそう、レジンを使ったついでに、光ファイバーの断面を処理していないテールランプにレジンをチョンとつけてみました。

テールランプにレジンを

かなり粘度が高いこともあって思いのほか真ん丸なレンズになりましたが、これはこれでかっこいいので修正はしないでおこうと思います。

KATO マイテ49(旧製品ジャンク)のあちこちを光らせてみる。(その4)

2024年09月04日 12時00分 正午の月齢:1.4  月名:二日月  潮汐:大潮 月齢:1.4[二日月] 潮汐:大潮
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1分ぐらいで読めます。

テールマーク部分にプラ板を接着し、テールランプにも光ファイバーを接着しました。

0.75mmの光ファイバーを使うつもりだったけど、結局1.0mmの光ファイバーにしました。1.1mmの穴なのでぴったりなのです。でも火であぶって断面を丸めるといった丁寧な処理はしていません。火であぶって光ファイバーの径が変わって穴に入らないとかイヤだもんね。

光ファイバーを入れる

光を通すとこんな感じです。ただの穴ではないっていう雰囲気は出たかなぁ。老眼erにはどうせ見えないんですけどね。

光を通してみる

塗装の準備として一般的なプラスチック用のプライマーを吹き付けてみたけれど、乾燥後に爪でひっかくと簡単に剥がれます。大丈夫かなぁ。電飾は成功しても塗装で失敗とかイヤだなー。

プライマーがはがれる

この後、ミッチャクロンを吹き付けてみたら、しっかりとした被膜になりました。金属や軟質プラスチックの下塗りは、やっぱりミッチャクロンなんだよなぁ。

先に塗装してしまうか、後から塗装するか、それとも無塗装のままか。行き当たりばったり試行錯誤しながらの加工なのでこの次どうしようかなと思ったけれど、とりあえずテールマークを光らせてみたくなったので、次はLEDでも入れてみましょうか。

KATO マイテ49(旧製品ジャンク)のあちこちを光らせてみる。(その3)

2024年09月02日 12時00分 正午の月齢:29.0  月名:月隠  潮汐:大潮 月齢:29.0[月隠] 潮汐:大潮
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2分ぐらいで読めます。

まずは、今回のメインディッシュである展望デッキに取り掛かりましょう。この箇所の加工を成功させることによって、旧製品は新製品と互角になるのだぁー。

行灯型テールマークを実現するために、既存のテールマーク部分に穴をあけてLEDを組み込むのですが、まずは新たに埋め込むプラ板を切り出します。4.5mm径のポンチで、0.3mmプラ板を打ち抜きます。このようなものを作るときは透明ではなく白色のプラ板を使って光を拡散させるとうまくいくのでございます。

4.5mmポンチ

打ち抜いたプラ板を載せてみました。ぴったりの大きさですね。

プラ板を載せてみる

裏側用に5.0mm径に打ち抜いたプラ板も作ります。どういうふうに作り込んでいくかはそのときになってから調整することとしましょう。とにかく展望デッキに余計な出っ張りができるだけ少なくなれば成功です。(ちなみに新製品のテールマークがどのようにして光るのか、まったく知らないのよ…チップLED埋め込みなのか、導光板なのか。)

裏側のプラ板

それでは、テールマーク部分に穴をあけていきます。0.7mmの刃をくわえたピンバイスでセンターをしっかりと決め、1.0→1.2→1.4とドリルの径を大きくしていきます。2.0~3.5はさすがに指先のトルクでは刃を回せられないので電動ドライバーを使います。

テールマーク部分の穴あけ

仕上げに4.0mmのドリル刃を手で持って、丁寧にリーミング。やさしく、少しずつ、焦らずに、狭い穴を拡張してあげます。

4.0リーミング

丸棒のやすりで、規定の径4.5mmに仕上げていきます。やすりの大きさがぴったり4.5mmだったので、とてもスムーズに真円に仕上げることができました。

やすりで仕上げる

プラ板をはめるとぴったりサイズ。光を透過する行灯型テールマークの表面部分ができましたー。

プラ板がぴったり

テールランプの穴あけは、センターを出しやすいデッキ内側から加工し、最終的に1.1mm径の穴にしました。少し大きめだけど、接着剤を塗って0.75mmの光ファイバーを通すから、まぁこんなもんかなという感覚で。

テールランプ穴あけ完了

とりあえず、繊細なデッキを破損させることなく加工が終わってひと安心ですよ。

KATO マイテ49(旧製品ジャンク)のあちこちを光らせてみる。(その2)

2024年08月30日 12時00分 正午の月齢:26.0  月名:二十七日月  潮汐:中潮 月齢:26.0[二十七日月] 潮汐:中潮
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1分ぐらいで読めます。

マイテ49との出逢いは昭和の頃。1987年3月28日に運転された「すきやねん国鉄ご愛顧感謝号」に、実は乗ったんですよ。復活最初の営業運転の乗客だったんです。申し込んだときはすでに満席で取れなかったんだけど、キャンセルが出て奇跡的に乗ることができました。今なら自慢できるゾっ。

EF58 150 マイテ49 2

そんなわけで、マイテ49への思い入れはすごいんです。「だったらなんで何年も放置していたんだ」「もらうんじゃなくて自分で買えばいいじゃないかっ」って言われそうですけど…。

車内の画像はこんな感じ。模型の内装をいろんな色に塗装して楽しんでいる人もいると思うのですが、これが復活当時の車内です。

妻面天井付近 展望室車内側 展望室外側

座席とかも撮ったはずだけど、写真が見つからなかった…。

「そのときの資料を、模型に落とし込むことができたら」と思って、鉄道グッズを詰め込んでいるケースをほじくってみました。こんなのが出てきましたよ。

乗車記念券 乗車記念券・裏 入場券・表 入場券

乗車記念券と入場券に使われている写真は柵の高さが元々のものだけど、営業運転にあたって2段高くしたようです。やっぱり原型の柵のほうが美しいなー。

絨毯の色はグレーが正解。椅子は臙脂色ですね。展望デッキの天井部分は白色、テールランプは赤く塗る、などなどいろいろと参考になりますね。

KATO マイテ49(旧製品ジャンク)のあちこちを光らせてみる。(その1)

2024年08月28日 12時00分 正午の月齢:24.0  月名:二十五日月  潮汐:長潮 月齢:24.0[二十五日月] 潮汐:長潮
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2分ぐらいで読めます。

5年どころか下手したら10年近くになるんじゃないかっていうくらい、亀師匠からもらい受けたままバラして放置していたKATO マイテ49旧製品。

マイテ49旧製品ジャンク

新製品も登場して盛り上がっているところ、そろそろどうにかしてあげたくなったので、以下のようなメニューを考えてみました。

  • テールランプを光らせる。
  • テールマークを光らせる。
  • 室内灯を組み込む。
  • そのための集電機構を用意する。

台車には集電板が組み込まれているけれど、車体側に集電機構がないこの車両を、果たしてどこまで作り込めるか。その前に現状を見てみましょう。

展望室側の連結器はダミーですが、ここはこのままでいいでしょう。

連結器はダミー

ジャンクたる所以は、この展望室の柱の欠損。軟質プラスチックなので接着は難しそう。ランナー引き伸ばし線か金属線でなんとかすることにしましょう。塗装も難しいかなー。

柱が欠損

テールマークの点灯については、実はあまり心配していなくて、かつていろいろやった工法

の経験があるので、この大きさなら問題なく光らせることができるでしょう。穴あけさえ失敗しなければ、ですケド。

テールランプは、光ファイバーで導光するのではなく、1608サイズの赤色チップLED2個を使って展望室内への影響を最小限にします。

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