複線レイアウトの電源供給に電話線を使ってみる。(その3)

2024年08月16日 12時00分 正午の月齢:12.0  月名:十三夜  潮汐:中潮 月齢:12.0[十三夜] 潮汐:中潮
1年前に投稿 | 鉄道模型 | コメントはありません

2分ぐらいで読めます。

いきなり余談からのスタート。

LANケーブルのRJ45と電話線のRJ11規格には互換性があるので、実はLANケーブル用のジャックに電話線を差すこともできます。こんな感じで複々線用のモジュールに電話線を差すと、2つの内側線に電気を供給できるっていうわけですねー。

LANジャックに電話線 LANジャックに電話線

もちろんこの場合、第2回路と第3回路のコントローラーを使います。第1・4回路はRCA端子から出力できるので、ほかの列車を動かすのに使いましょう。

2番3番回路で操作

余談はこれくらいにして。

そんなわけでLANケーブルと電話線って結構ツブシがききます。LANケーブルの3~6番端子(緑白・青・青白・緑)が6極4芯の電話線の2~5番端子に該当するので、RJ11のジャックにおいても2・5番ペアと4・3番ペアでそれぞれのレールにつなぎます。

コンテナから遠いほうが青、コンテナ側が緑。と言いつつ今回は黄色の電線で全部やっちゃったので、はんだ付けを間違えないように…

レールにはんだ付け

はんだ付けの作業風景は複々線のときと同じような感じなので省略しますね。

はんだ付けが終わり、テスターで確認してみたところびっくり。テスターの針が逆(左向き)に動いたのです。極性が逆?! 配線は間違っていないはず。電話線を見ると…

ストレートケーブルではない

ストレートケーブルではないじゃないかっ!! これじゃまるで先日複々線用に作った極性反転コネクタだっ。調べてみると「アナログ電話回線用モジュラーケーブル 仕様」として「ロールオーバー配線」という裏返し接続の規格が存在しているようです。

RJ11(6Position-4Wire)
6極4心(1番と6番は端子が付いていません)

RJ11

RJ45(8Position-8Wire)
8極8心(1~8番全てに端子が付いています)

RJ45

ということはストレートの電話線を探さないと。家にあったかな…

ひとまず、配線を間違えていないことが分かったので、バラストを撒ききって作業完了。

完成

カラーパウダーも何もかけていないので乾ききった土地みたいになっていますが、車両を置いてみたところ違和感はないかな。

車両を置いてみた

列車の進行方向と平行にコンテナを置いたので、しかも色がグレーなので、全然存在感がありません。狙いどおりっ。

キハ40系列を並べる

「複線レイアウトに電話線で電源供給する」っていうのはこれで完成なのですが、バラストが固まってから最後にもう少しだけ確認しておきたいことがあります。

複線レイアウトの電源供給に電話線を使ってみる。(その2)

2024年08月14日 12時00分 正午の月齢:10.0  月名:十日余の月  潮汐:若潮 月齢:10.0[十日余の月] 潮汐:若潮
1年前に投稿 | 鉄道模型 | コメントはありません

2分ぐらいで読めます。

RJ11ジャックが届きました。6芯用なので6本の端子が生えていますが、1・6番ピンはニッパーでちょん切ることにしましょう。

RJ11ジャック

当初キュービクルはプラ板で完全自作しようと思っていたのですが、ケーブルの抜き差しのときは力がかかるし、完全自作はちょっと面倒くさいっていう気持ちが芽生えたので、結局コンテナを流用することにしました。ただ前回と同じではおもしろくないので、妻面ではなく側面に穴をあけます。

コンテナを流用

穴の大きさを決めたら、ドリルでいくつか穴をあけ、カッターナイフで必要な形になるまで削ります。削りすぎないように注意して。

下書き

穴をあけて、色を塗ればこんな感じになりました。コンテナといえばコンテナだけど、ちょっとキュービクルぽく。気が向いたらこれをベースにいろいろくっつけてキュービクルに仕立てることとして、今はこれで。

穴あけ・塗装終了

続いてジャックの処理。1・6番ピンを切り取ったあと、2~5番ピンに電線をはんだ付けします。足の数少なめのホイミスライムができましたー。

配線

ホイミスライムとコンテナを接着します。コンテナの天井の接着力でジャックを維持しているのでしっかりと接着。

ホイミスライムを接着

コンテナ底面にプラ棒を接着して基礎部分を作り、土台に接着します。土台からの高さは前回と同じ3.5mmねらいで。完全に接着できたらバラストを撒きます。

コンテナを土台に接着

コンテナが浮いているように見えないように、土台に接着しているプラ棒の補強も兼ねて、コンテナの下に回り込むくらいバラストを詰めておきます。

次回はいよいよレールに配線していきますよー。

複線レイアウトの電源供給に電話線を使ってみる。(その1)

2024年08月12日 12時00分 正午の月齢:8.0  月名:九日月  潮汐:小潮 月齢:8.0[九日月] 潮汐:小潮
1年前に投稿 | 鉄道模型 | コメントはありません

2分ぐらいで読めます。

つい先日、複々線レイアウトへのLANケーブルを使った電源供給の仕組みを作ったばかりなのですが、複々線と同様に複線レイアウト用にも作ってみたいと思います。LANケーブルをそのまま使ってもいいんですけど複線に対しては芯の数が過剰になってしまうので、引き出しの中にしまい込んでいた電話線を使うことにしました。

電話線のコネクタはRJ11という規格(LANケーブルはRJ45)ですが、今回は6極4芯というものを使います。これで複線分の電源供給が1本のケーブルでできます。DCC(Digital Command Control)では6極6芯電話線を使うみたいですね。

6極4芯

複々線レイアウト用モジュールはコンテナに擬装して詰所を置いたりしたのですが、今回はこれにしようかな。電源の箱っていうことで現実味があるし。

キュービクル

さて、今回も土台となる0.5mmプラ板にS140ストレートレールを貼り付け、複々線モジュール同様に作っていくのですが、レールはPC枕木タイプにしてみました。エポキシ系接着剤がなくなったので、瞬間接着剤で固定したあとさらに自動車用バンパーパテ(2液性ウレタン)で骨組みとなる材質不明の金属棒をしっかりと固定します。

土台作り

今のところ詰所のような建築物を置くつもりもないので、サクサクとバラスト撒きまでやってしまいます。もちろん配線する箇所を除いて、ですけど。

バラストを撒く

さすがに複々線の半分の数のレールなので、バラストを撒くのもすぐにできちゃいますよー。次は電気工作ですね。

LANケーブルによる電源供給の応用技、極性逆転コネクタ。

2024年08月09日 12時00分 正午の月齢:5.0  月名:六日月  潮汐:中潮 月齢:5.0[六日月] 潮汐:中潮
1年前に投稿 | 鉄道模型 | 1件のコメント

2分ぐらいで読めます。

先日完成した複々線LANケーブルフィーダーモジュールは、LANケーブルの差し込み口が手前側(運転側)にあることが一般的な使用方法であることを前提に配線しています。4つの回路は左から順に奥のレールとつながっていて、方向スイッチの向きと車両の進行方向を合わせています。

一般的な使いかた

もちろんこれが普通の使い方なのですが、場合によってはLANケーブルの差し込み口を反対側にしなければならないこともあるかもしれません。机の端ぎりぎりまでレールが来るレイアウトプランとか、別のレールや建物と干渉する場合が考えられますね。

ところがLANケーブルの差し込み口を反対側にすると、いろいろと逆になってしまいます。

逆向きに設置した場合

正位置のときはコントローラーのいちばん左のツマミがいちばん奥のレールを操作するようになっているのが、コントローラーの左から順に手前のレールから順に操作することになるし、なにより電気的極性が逆になるので方向スイッチの向きと車両の進行方向が合わなくなってしまいます。これはちょっと悲しい…。

これを解消するためには、8つの端子を全部逆に接続したら解決です。もともとはこの図のようにLANケーブルのコネクタはどちらの端も同じ並びになっているのですが、

一般的な結線

これを…

逆に結線

このように一方の端は普通のB結線、もう一方は全部裏返しの結線にしたケーブルを作ってしまうのです。

ただ、このために長い逆接続用LANケーブルを用意するのはムダな気もするので、逆接続したいときにだけ使う「極性逆転コネクタ」のかたちにしてみました。これをパワーパックからモジュールまでのどこかに挿入すればOK。

極性逆転コネクタ

こいつはうっかり使ったらダメなものなので、わかりやすく名前を書いておくことにしましょう。

名前を書く

基本的にはパワーパックの出力端子直後がいいと思います。「逆接続していますよ」的な確認を兼ねて。

コネクタ挿入

さて、このように特殊ケーブルを噛ますことで、モジュールが反対向きでも普通の向きのときと同じ操作感覚で運転することができますね。

逆接続後

余談ですが、この裏返し状態のコネクタを作るとき、ものすごく気持ち悪かった…。今まで何百回とコネクタを作ってきたけれど、こんなの初めてだから、なんていうか明らかに間違っている行為を行うことが悶々しちゃったみたい。

複々線レイアウトの電源供給にLANケーブルを使ってみる。(その10)

2024年08月07日 12時00分 正午の月齢:3.0  月名:黄昏月  潮汐:中潮 月齢:3.0[黄昏月] 潮汐:中潮
1年前に投稿 | 鉄道模型 | コメントはありません

2分ぐらいで読めます。

最後に、実際に複々線を組んでの走行テスト。

DD13・キハ47・キハ47-1000・キハ40という、複々線が似合わない面々に走り回ってもらいましょう。どうせなら長編成な豪華列車やジョイフルトレインフル動員すればいいものを…。

テスト車両たち

テストコースの全景はこんな感じ。C391-45緩和曲線を用いたシンプルな長円形。このフィーダーモジュールは電源供給だけでなく、複線間隔の維持にも役立ってくれています。

テストコース全景

パワーパックは自作4系統高出力コントローラー「如意宝珠version2024」にRJ45ポートを追加した「如意宝珠version2024・改」です。

4回路コントローラー

どの線もスムーズに走ってくれる…のですが。

内側線

いまいち、どのツマミを回したらどの線の制御ができるのか、慣れていないので迷ってしまいます。動力車3重連してみたらトランジスタの放熱でパワーパックの底面は暖かくなるけれど、ケーブルの温度は変わりません。

各線の走行風景

テストは順調です。モジュールを通過するときだけ、絨毯と違って固いので通過音が高音域を含んだ大きめの音になるのでした。机の上とかなら気にならないとは思うケド。

そして、新入り(街の破壊者)がやってきました。先輩はなぜか来なかった。

ネコ

想定どおり、ネコパンチで脱線させてくれます。

だから長編成列車を使わなかったんです。ホントは、北斗星・トワイライト・はやぶさ・20系銀河とか、サロンエクスプレス東京&EF58・サロンカーなにわ&トワ色EF81・ユーロライナー&専用機・スーパーエクスプレスレインボー&専用機っていうのをやりたかったけれど…もうネコよ、ネコ。いつもコイツらジャマしに来るのよ。

腹いせに、この後思いっきり猫吸いしてやったわ。

複々線レイアウトの電源供給にLANケーブルを使ってみる。(その9)

2024年08月05日 12時00分 正午の月齢:1.0  月名:二日月  潮汐:大潮 月齢:1.0[二日月] 潮汐:大潮
1年前に投稿 | 鉄道模型 | コメントはありません

1分ぐらいで読めます。

ついに、複々線(28mm間隔)のお座敷レイアウトにLANケーブルで電源供給するためのモジュールが完成しましたー。

電源供給モジュール完成

さっそくLANケーブルを差してみます。コンテナをつまみながらLANケーブルを差し込むととてもやりやすい。抜くときも同じように抜くといい感じです。まずはテスターで測定したところ回路構成に問題ありませんでした。

LANケーブルを差してみる

部屋を暗くして、車両を載せてみましょう。

部屋を暗くして車両を載せる

そして4回路すべてに10V印加します。

印加

それぞれの回路ごとに極性を逆にしたり電圧を変動させても正しく動作しました。…当然の結果ですケド。

テスト終了

そんなわけで、このモジュールを組み込んだら、LANケーブルで電源供給できるようになりましたー。無骨な見栄えでよければもっと短時間で完成したのですが、今回は美を追求したのでそれなりに時間がかかってしまいましたね。

Translate »