LANケーブルによる電源供給の応用技、極性逆転コネクタ。

2024年08月09日 12時00分 正午の月齢:5.0  月名:六日月  潮汐:中潮 月齢:5.0[六日月] 潮汐:中潮
5か月前に投稿 | 鉄道模型 | 1件のコメント

2分ぐらいで読めます。

先日完成した複々線LANケーブルフィーダーモジュールは、LANケーブルの差し込み口が手前側(運転側)にあることが一般的な使用方法であることを前提に配線しています。4つの回路は左から順に奥のレールとつながっていて、方向スイッチの向きと車両の進行方向を合わせています。

一般的な使いかた

もちろんこれが普通の使い方なのですが、場合によってはLANケーブルの差し込み口を反対側にしなければならないこともあるかもしれません。机の端ぎりぎりまでレールが来るレイアウトプランとか、別のレールや建物と干渉する場合が考えられますね。

ところがLANケーブルの差し込み口を反対側にすると、いろいろと逆になってしまいます。

逆向きに設置した場合

正位置のときはコントローラーのいちばん左のツマミがいちばん奥のレールを操作するようになっているのが、コントローラーの左から順に手前のレールから順に操作することになるし、なにより電気的極性が逆になるので方向スイッチの向きと車両の進行方向が合わなくなってしまいます。これはちょっと悲しい…。

これを解消するためには、8つの端子を全部逆に接続したら解決です。もともとはこの図のようにLANケーブルのコネクタはどちらの端も同じ並びになっているのですが、

一般的な結線

これを…

逆に結線

このように一方の端は普通のB結線、もう一方は全部裏返しの結線にしたケーブルを作ってしまうのです。

ただ、このために長い逆接続用LANケーブルを用意するのはムダな気もするので、逆接続したいときにだけ使う「極性逆転コネクタ」のかたちにしてみました。これをパワーパックからモジュールまでのどこかに挿入すればOK。

極性逆転コネクタ

こいつはうっかり使ったらダメなものなので、わかりやすく名前を書いておくことにしましょう。

名前を書く

基本的にはパワーパックの出力端子直後がいいと思います。「逆接続していますよ」的な確認を兼ねて。

コネクタ挿入

さて、このように特殊ケーブルを噛ますことで、モジュールが反対向きでも普通の向きのときと同じ操作感覚で運転することができますね。

逆接続後

余談ですが、この裏返し状態のコネクタを作るとき、ものすごく気持ち悪かった…。今まで何百回とコネクタを作ってきたけれど、こんなの初めてだから、なんていうか明らかに間違っている行為を行うことが悶々しちゃったみたい。

複々線レイアウトの電源供給にLANケーブルを使ってみる。(その10)

2024年08月07日 12時00分 正午の月齢:3.0  月名:黄昏月  潮汐:中潮 月齢:3.0[黄昏月] 潮汐:中潮
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2分ぐらいで読めます。

最後に、実際に複々線を組んでの走行テスト。

DD13・キハ47・キハ47-1000・キハ40という、複々線が似合わない面々に走り回ってもらいましょう。どうせなら長編成な豪華列車やジョイフルトレインフル動員すればいいものを…。

テスト車両たち

テストコースの全景はこんな感じ。C391-45緩和曲線を用いたシンプルな長円形。このフィーダーモジュールは電源供給だけでなく、複線間隔の維持にも役立ってくれています。

テストコース全景

パワーパックは自作4系統高出力コントローラー「如意宝珠version2024」にRJ45ポートを追加した「如意宝珠version2024・改」です。

4回路コントローラー

どの線もスムーズに走ってくれる…のですが。

内側線

いまいち、どのツマミを回したらどの線の制御ができるのか、慣れていないので迷ってしまいます。動力車3重連してみたらトランジスタの放熱でパワーパックの底面は暖かくなるけれど、ケーブルの温度は変わりません。

各線の走行風景

テストは順調です。モジュールを通過するときだけ、絨毯と違って固いので通過音が高音域を含んだ大きめの音になるのでした。机の上とかなら気にならないとは思うケド。

そして、新入り(街の破壊者)がやってきました。先輩はなぜか来なかった。

ネコ

想定どおり、ネコパンチで脱線させてくれます。

だから長編成列車を使わなかったんです。ホントは、北斗星・トワイライト・はやぶさ・20系銀河とか、サロンエクスプレス東京&EF58・サロンカーなにわ&トワ色EF81・ユーロライナー&専用機・スーパーエクスプレスレインボー&専用機っていうのをやりたかったけれど…もうネコよ、ネコ。いつもコイツらジャマしに来るのよ。

腹いせに、この後思いっきり猫吸いしてやったわ。

複々線レイアウトの電源供給にLANケーブルを使ってみる。(その9)

2024年08月05日 12時00分 正午の月齢:1.0  月名:二日月  潮汐:大潮 月齢:1.0[二日月] 潮汐:大潮
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ついに、複々線(28mm間隔)のお座敷レイアウトにLANケーブルで電源供給するためのモジュールが完成しましたー。

電源供給モジュール完成

さっそくLANケーブルを差してみます。コンテナをつまみながらLANケーブルを差し込むととてもやりやすい。抜くときも同じように抜くといい感じです。まずはテスターで測定したところ回路構成に問題ありませんでした。

LANケーブルを差してみる

部屋を暗くして、車両を載せてみましょう。

部屋を暗くして車両を載せる

そして4回路すべてに10V印加します。

印加

それぞれの回路ごとに極性を逆にしたり電圧を変動させても正しく動作しました。…当然の結果ですケド。

テスト終了

そんなわけで、このモジュールを組み込んだら、LANケーブルで電源供給できるようになりましたー。無骨な見栄えでよければもっと短時間で完成したのですが、今回は美を追求したのでそれなりに時間がかかってしまいましたね。

複々線レイアウトの電源供給にLANケーブルを使ってみる。(その8)

2024年08月02日 12時00分 正午の月齢:27.5  月名:二十八日月  潮汐:中潮 月齢:27.5[二十八日月] 潮汐:中潮
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2分ぐらいで読めます。

いよいよレールに配線していくわけですが、考えておかないといけないことが1つありました。ちょっとこの図を見てください。

配線案

コントローラーと線路のつなぎ方は2種類あって、「いちばん左のツマミが操るのは最も奥の線路なのか、最も手前の線路なのか」です。

実はかなり悩んだのですけど、結局左図の方法「左から順に奥の線路を操作」することにしました。

土台にはすでに1本レールを貼り付けていますが、上記の図に従ってフィーダー差し込み口を使って橙白・橙の線をレールにはんだ付けします。レールのはんだ付けの方法ですが、温調こての設定を380℃くらいにして、ステンレス用のフラックスを使っています。

レールにはんだ付け

はんだ付けが終わったら、フラックスをしっかりと拭き取ります。そしてフィーダー差し込み口をバラストで埋めます。

バラストで埋める

くぼみにバラストを充填して、ボンド水溶液で固定。

バラストの固定

27.75mm間隔で2本目のレールを貼り付け、同様に青白・青のペアで配線。3本目のレールを貼り付け終わったので線間にバラストを撒きます。配線が全部終わってからバラストを撒くのが普通だとは思うけれど、この少しずつ完成していくところが快感

3本目

ナノ ライトグレーのバラストでベースを作り、ユニトラックタイプで道床を仕上げます。2本目の道床もできあがりました。若かりし頃は、ユニトラックタイプのバラストの黒いつぶつぶが気に入らなくて手作業で取り除いていたけれど、今はその気力もなく黒いつぶつぶ入りのまま使っています…。

道床を仕上げる

よく「平筆でバラストの形を整える」って書かれているけれど、実際のところ筆を使ったバラスト形成は毛の弾力でバラストが飛び散るので非効率だと思います。みんな盲目的にこの術式でやっているのかな?

ボンド水溶液を含ませてから金属製の耳かきやピンセットなどで整えていくほうが個人的にはやりやすいと思うのでした。

猫のような怪獣に街が襲われるとこうなる。

2024年07月31日 12時00分 正午の月齢:25.5  月名:二十六夜  潮汐:若潮 月齢:25.5[二十六夜] 潮汐:若潮
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先月からわが家に正式加入した、生後2~3か月のキジ白ネコ(前職はもちろん野良)。

キラとミコ

遅かれ早かれ、やってくれるとは思っていたけれど、想定していたよりも早く街を襲ってくれました。書庫の上からよじ登り、建物の上を踏み踏み。

街を襲い始める

途中、気になるものがあるとツンツンしたりカジカジしたり、好き勝手に荒らしています。架線柱1本かじられてぐちゃぐちゃになりました。

街をかじる

山と同じくらいの巨体ですね。

巨体

ひととおり荒らしたので、ゆっくり去っていきます。

飽きたので帰る

街には巨大な足跡が残されていました。

肉球の跡

ネコはかわいい。ホントかわいいけど…鉄道模型にとっては害獣なんですよねー。好意的にとらえれば、今回は架線柱くらいの被害で済んでよかった、とも言えるのですが。

複々線レイアウトの電源供給にLANケーブルを使ってみる。(その7)

2024年07月29日 12時00分 正午の月齢:23.5  月名:真夜中の月  潮汐:小潮 月齢:23.5[真夜中の月] 潮汐:小潮
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7月29日はアマチュア無線の日。あーそういえば一昨日0エリア(長野県)から入感がありました。430MHz帯で長野県から京都府まで電波が飛び込んでくるなんて、外出前でなければ応答したかったなぁ。

それはさておき、今日も引き続き鉄道模型ネタです。

レールへの配線を始める前にコンテナの位置を確定しなければなりません。そんなわけで、詰所とコンテナ部分を完成させておくことにしました。

ボンド水溶液が乾くと縮んで土台のプラ板が反ってしまうので、少しずつバラストを固めていきます。錘を乗せて反らないように…

錘を乗せてバラストを固める

幸か不幸か外気温が殺人的に高いので、かなり早く乾燥してくれます。詰所の次はコンテナに取り掛かりましょう。

コンテナ設置

コンテナの下も詰所の下も、プラ板やプラ棒を重ねて高さを調整しています。コンテナは3.5mmかさ上げ。詰所は2mmかさ上げ。コンテナと詰所の間の裏庭的な場所にもプラ棒を3本入れて、剛性を高めているんですよ。ボンドが乾ききる前に、ほんの少し緑色のカラーパウダーをまぶしています。

詰所のほうはほぼ固まったようです。入口段差部分に少し黄色を差して、鉄道現場ぽくしてみました。

詰所

まだ完全には固まっていないけれど、ほぼでき上がりました。ついに…あのコンテナにLANケーブルを突き刺すわけです。フィーダーとして見ると、あまりにも過剰な装飾。だがそれがいい。

全体のイメージ

もういつものようにどんどん何かしたくなって、詰所入口側には消火器を。

消火器

詰所裏にはドラム缶と道具類を。黄色の柵を付けたいと思ったけどガマンガマン。

詰所裏

再確認ですが、これはLANケーブルで複々線に電源供給するっていう物語。

次こそ、ホントに、いよいよ配線とレール敷設に取り掛かりますよー。

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