TOMIX 193系クリーニングカーを1M1Tから2Mにする。
2017年05月27日 21時00分 月齢:1.7[二日月] 潮汐:大潮
(最終更新日:2017年06月03日)
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193系クリーニングカーは、クモヤ193が動力車。クモヤ192がクリーニングカーになっています。
クリーニングカーは、重さも動力車なみにあるし、もちろんモーターも積んでいるけれど、走行には全く関与しません。クリーニング台車はギアの組み方が変わっていて、2つの車軸がそれぞれ逆に回るようになっているし、連結器がある台車は集電はするものの、ギアがなく、モーターの軸にもスプリングウォームがついていないため電流の向きに関係なく走行のベクトルを生み出してくれません。
クリーニング台車をトレーラー台車に交換すると、これまたギアが入っていないので、後台車からの給電でモーターはふぃーんとむなしく回るだけ。ただの死重&電力消費。
ダイカストを抜いて、代わりのシャーシを適当に探して放り込んで、ただのT車にしてもいいのですが、どうせならこいつをなんとか動力車にできないものか。できれば追加費用なしで(これ重要)。
先人がいろいろな方法を試していますので、まずは術式の研究を。
動力台車を購入したり、他車の台車から部品を流用したり、方法はさまざま。けど、なんとか購入や流用を避けるために方法を考えてみましょう。
まずは、電気系統の整理。クモヤ192は進行方向に関係なく常にモーターの回転方向が同じになるように、ブリッジダイオードがついているので、これを撤去します。
ボディーをはずして、基盤を露出。右端の部品がダイオードです。
ダイオードのかわりに、適当な電線で端子間をつなぎます。しっかしキタナい処理ですなぁ。
進行方向スイッチの切り替えに応じて、モーターの回転方向が変わることを確認しました。
さて、台車に取り掛かります。2度と使わないこと(1度も使ってないけど)を心に誓って、クリーニング台車を分解します。
スプリングウォームから伝達される大ギアと、車軸ギアの間に、径の異なる2種類の小ギアがあります。これがお互いに接触して、「大ギア→小ギア1→車軸ギア1」と「大ギア→小ギア1→小ギア2→車軸ギア2」という2つの伝達経路をつくり、回転方向が異なるようになっていました。つまり小ギア2を撤去して「大ギア→小ギア1→車軸ギア1」の経路だけ残せば、片軸駆動できるわけですね。
このように組めば、片軸が生きた走行台車の完成です。
台車の都合上、この加工は連結器のある後台車に行うため、モーターから生えているスプリングウォームを反対側の軸に付け替えなければなりません。
専用工具を持っているわけではないので、ピンセット等を使ってなんとかスプリングを引き抜き、付け替えることができました。今回の手術の最も困難な作業は、実はコレかも。
なんとか作業完了。これでギアを組み替えた台車を回すことができます。
文字ではうまく説明できないので、イラストで説明します。まずは初期状態から。1M1Tの状態です。
そして術後。結果的に2つのモーターを生かすことはできたのですが、クモヤ193の駆動軸は4軸から3軸になりました。かわりにクモヤ192が0軸から2軸が駆動するようになりました。
動力軸の数で言えば、4軸から5軸へ、たったの1.25倍なのですが、死重であった車両が動力を発生するようになったことから、2Mとは言い切れないものの、1.6~1.7Mくらいにはなってくれたのかな。ま、四捨五入して2Mというわけです。
現行クリーニングカーをはさんで、プッシュプルクリーニング編成ができました。ただし、それなりの電流を流すことができるパワーパックは必須なので、くれぐれも注意が必要なのです。
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- → コンビネーションボードAで作った既存のモジュールを別方向から見せるための秘策。