文化展合同レイアウト2016(その4)・線路の設置とカント

2015年10月27日 18時00分 正午の月齢:14.5  月名:十五夜  潮汐:大潮 月齢:14.5[十五夜] 潮汐:大潮
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3分ぐらいで読めます。

いよいよ線路を設置します。

4つのモジュールそれぞれに給電機能を持たせるために、まずはレールに準備工事。

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ここにはんだ付けするのはなかなか難しいのですが、効果は抜群! 外見に全く影響を与えません。ボード側もこのケーブルの位置に対応させています。

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現時点ではあくまで準備工事にとどめておきますが、実際に各人のモジュールを持ち寄ってつなげたときの電気事情に応じて、配線することにしましょう。

続いてレールにカントをつけます。カントをつけるかつけないかは、かなり考えたのですが…結局つけることにしました。プラ板の重ねる枚数を変えながらカント量を変えていきます。

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カント量の設定について。

JR在来線での最大カントは105mm。1067mmに対して105mmですから、ざっくり10%程度ということになります。9mmのゲージだったら0.9mmくらいですね。TOMIXの道床が18.5mmなので、1.85mmが最大と考えることができます。もう少し調べて見つかったのが「鉄道模型おきらく研究室:レイアウトと列車のページ カント」。鉄道模型なんて、この半径にとんでもないスピードで突っ込んでもそんなに簡単には外側にこけることはないのですが、逆に牽引力で内側に倒れる危険性が大きいわけです。それでもあえてカントをつけるのだから、このあたりのバランスをぜひ知っておきたい。

模型のカント

内側に転倒しないための条件

この条件を決めるためには模型重心高を決める必要があります.が,実験的に求めるのは結構やっかいです.そこで,概算することにします.蒸気機関車のボイラー中心高さを重心高の最大値と仮定します(誤差が大きいのは承知のうえでの仮定です).D52の場合,実車のボイラー中心高さが2550mmで,KATOの縮尺を1/140とすると18.2mmになります.ですから模型の最大重心高を18mmと仮定しましょう.一方,Nゲージではゲージ,すなわちG=9mmなので,重心高をhとすると

h=2G

です.

一方,内側に転倒しないための条件を(余裕を含めて)満たすためのカント角λは,

hλ=G/6

なので

λ
=(1/6)(G/h)…………………(1)
=1/12

となり,1/12の傾きが最大カント角になります.なお,1/12の傾斜は8.3%≒4.8°に相当します.実物(約10%)の2割減ぐらいが目安でしょうか.

つまり、道床幅18.5mmの1/12ということで約1.5mm。0.5mmのプラ板を3枚重ねて、1.5mmにしました。内側が浮かないように、ボンドGクリヤーでガッチガチに接着します。その後木工用ボンドで45度付近をスポット接着したので、もうビクとも動きません。さらに裏側の給電線準備工事部分のケーブルも木工用ボンドで固めます。

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ちなみにカントがあるときとないときの比較画像。たった1.5mmですが、これほどの視覚的効果があります。

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はい。もうカントなしなんて考えられません。ぐへへ、この傾きたまりませんなぁ。ハァハァ。

文化展合同レイアウト2016(その3)・バラストの調律

2015年10月24日 18時00分 正午の月齢:11.5  月名:十二日月  潮汐:中潮 月齢:11.5[十二日月] 潮汐:中潮
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2分ぐらいで読めます。

どのバラストを使うか決められないまま時間が過ぎてしまいました。前回も書きましたがTOMIXライトグレーは粒の大きさにかなりばらつきがあり、中にはちょうど良いサイズもあるのです。

じゃあ、大きなサイズだけ取り除いたら…

そんなわけで作りました。ファイントラックバラストローパスフィルター。

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缶スプレーのふたに24メッシュの網戸用の網を貼り付けた、最先端の機器。これを通過できたものだけが今回のバラスト決定戦の決勝戦に進めるのです。さっそくふるいにかけてみました。結果はこのとおり。

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1/4ほどが通過しました。一番搾りのバラストのこの均一感を見てください。なんかいい感じしません?

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KATOの2種に比べると明らかに粒が大きくスケールどおりではないのですが、KATOのものはちょっと小さいかなと思っていたのでこれくらいが狙いどおり。

それはさておき、残った3/4を捨てるほどリッチじゃありません。敗者復活のため、ボードを作ったときの切れ端のヒノキの棒ですり潰します。TOMIXのバラストは軽石系なので簡単に潰せるのです。ごりごりごりごり…

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すり潰したものをフィルターにかけて、すべて強引に通過させました。

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ただこのままじゃ粉砕時に発生したパウダー状の石粉が混ざっています。これはあまりにも細かすぎて使えないのでどうして取り除こうかと考えましたが、

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結局、米を研ぐように何度も何度も水洗いし、粒子成分を除去しました。原始的な方法ですけど。

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ただいま乾燥中。これでうまくいきそうなら、KATOの明灰色は補欠にまわして、このバラストでレイアウト製作開始です。

文化展合同レイアウト2016(その2)・バラストの選定

2015年10月21日 18時00分 正午の月齢:8.5  月名:九日月  潮汐:小潮 月齢:8.5[九日月] 潮汐:小潮
(最終更新日:2015年10月23日)
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4分ぐらいで読めます。

鉄道模型のレイアウトにおけるバラストをまく作業は、線路系の作業の仕上げ的な要素があって大変だけど大好きなのですが、以前から気になっていたのがバラストの選定。今までずっとTOMIXのライトグレーを愛用していたけれど、果たしてこれでいいのか。考えるチャンスは今しかないので、ちょっとまじめに取り組んでみました。

TOMIXのバラストは明らかにオーバースケール。それでも好んで使っていたのは、バラスト独特の角のある石ころ感とボンド水溶液の浸透性の良さによるところが大きい。それにオーバースケールといっても、バラストを着色するのに缶スプレーを使っているせいか、いい具合に目が詰まってそんなに違和感がありません。じゃあ今までどおり黙ってTOMIXのバラストを使っていればいいじゃないかというなかれ。今回は自己表現の幅が狭いんです。これくらい遊ばないとネ。

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いろいろなバラストを買ってきて、テストピースをつくってみました。TOMIXライトグレー、KATOユニトラック、KATO明灰色(細目)、TOMIXライトグレー+KATOユニトラック、KATOユニトラック+KATO明灰色(細目)の5つ。ボンド水溶液で固めて、観察しました。

1.TOMIXライトグレー

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とにかく粒がデカい。スケール的には人間の頭くらいのものもあります。ところが全部が大粒かというとそんなことはなくて、袋の下のほうはかなり粒子が細かい。そのためよく混ぜて使うといい感じになります。ただ今回のテストでは袋を開けて撹拌せずにすぐに盛り付けたため、特に大粒のものが集まっています。でも色はいいんだよなぁ。いくらでも好きな色に着色できるし。

2.KATOユニトラック

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粒の大きさ、色、形、どれもかなりいい感じ。ただ唯一にして最大の欠点が黒い粒。なんでこんなの混ぜるかなぁ。この石炭のせいでメリット全部殺しています。さすがに手で取り除くのはキツい。この黒い粒ですが、手にとって指先ですりつぶすと指先に黒く広がり、油っぽいにおいがしました。石じゃなくてタール系の材質のようです。溶剤に漬けておいたら黒い粒だけ溶けるかなと思い、やってみたけど効果なし。何の意図があってこんな異物を入れるんだか。残念でたまりません。

3.KATO明灰色(細目)

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かつてバラストとしてではなく、砂利っぽい地面の表現によく使いました。悪くはないんですが、線路内のバラストに見えるかというと、ちょっと細かすぎる感じがします。明灰色というわりに薄茶色という感じで、今回はこれを使ってみようかな、でも外すと怖いなぁ、と言ったところ。

4.TOMIXライトグレー+KATOユニトラック

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いいところ全くなし。混ぜるとそれぞれの欠点ばかりが目立ちます。まるで普通のバラストの中に岩石が入っているようで、しかもところどころに石炭が入っている感じ。最悪です。

5.KATOユニトラック+KATO明灰色(細目)

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粒の大きさに違和感はないものの、それぞれの粒の形が全然違うのでどうにもこうにも落ち着きません。とどめはやっぱり石炭のような黒い粒。とにかくジャマでたまらない。

結果として、「混ぜるな危険」ということがわかりました。この実験だけでは結論を出せないので、次はレールに撒いて確かめてみます。

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純正3種類をそれぞれボンドバラスト法で固着させました。いつもはレールとレールの間には撒かないのですが、今回は撒いてみます。結果は以下のとおり。

1.TOMIXライトグレー

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人間の頭くらいの岩石のはずなのに、50cm離れて見るといい感じに収まります。何でもスケールどおりでないほうがそれっぽく見えるという模型の特性が出ています。

2.KATOユニトラック

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KATOユニトラックだけではなくTOMIXファイントラックにも最適、粒の色・形、大きさ、申し分なし。ただ、繰り返しになるんですが、黒い粒のせいで使えません。もうホント勘弁してください。なんなんですかこの石炭。これさえなければ…

3.KATO明灰色(細目)

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もし、単線のローカル線を再現したいなら、間違いなくコレでしょう。でも複線電化のレイアウトにはどうも合わない気がします。何ていうか、砂っぽいんです。悪くはないんだけどなぁ。どうすっかなー。

さてさて、散々引っ張っておいて、答えが出ませんでした。あまりバラスト選びで時間を食ってるわけにはいかないんですよねー。今後レイアウトを作る人の参考にでもなれば幸いです。

文化展合同レイアウト2016(その1)・ボードの作成

2015年10月18日 18時00分 正午の月齢:5.5  月名:六日月  潮汐:中潮 月齢:5.5[六日月] 潮汐:中潮
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2分ぐらいで読めます。

またまた文化展の季節がやってきました。今回も我が物顔で合同レイアウトを出展します。

さて、基本的には今までと変わらず、TOMIXのコンビネーションボードAを1単位としたモジュールレイアウトなのですが、過去3回にわたって使いまわしてきたコーナーのモジュールを一新するために、新たにコーナーを設けます。

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そのコーナー部分のモジュールがボクの担当というわけです。そういう事情から、今回は線路配置で遊ぶことはできないし、450mm×450mmサイズを4枚作らないといけないし、何をどう表現したら自分らしさを出せるのかななんて考えているところです。

ところでこの構想は前回の文化展のときからすでにあったもので、「次期文化展、テーマは「引き込み線」。(その54)・コーナーモジュール新造」で2年前に書いたことをようやく実行するという、伏線の回収の意味合いがとても強いんです。

まずは2年前の構想どおりにボードを作ります。はい、材料を2年間部屋の中に放置していました。

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表面はシナベニヤ、枠にはヒノキを使って贅沢な仕上がりに。加工精度は…まぁ実用に問題ないレベルです。狭いのか広いのかよくわからない大きさだなぁ。

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側面はつや消し黒のペンキでしっかりと塗りました。これだけでボードが引き締まるし、何より雑な加工の目隠しになります。

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ためしに4つのボードを合わせてみるとこのようになります。コーナー部分を他人に担当させず、全部自分でやってしまう理由は、もし他の参加者が0だったとしてもレイアウトが成立するという、保険の要素が大きいんですよね。

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これらのコーナーボードと同時に、市販のボードにレールとバラストを誂えたものを用意しました。これは前回ド素人なのに勇気を持って参加してくれたkwtk嬢に今回も強引に出展を迫った条件に用意したものです。これが前回のkwtk嬢の作品。初心者とは思えないでしょ。

いずれにしても、工期は4ヵ月。1ヵ月に1枚のペースで完成させないと、本番で車両が周回することもできません。今までも搬入日の朝に完成とか、そんなのばかりだったからなぁ。大丈夫かなぁ。

KATO583系の屋根をさらに塗りなおす。

2015年09月28日 18時00分 正午の月齢:15.2  月名:満月  潮汐:大潮 月齢:15.2[満月] 潮汐:大潮
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1分ぐらいで読めます。

KATO583系のクーラーの色がぜんぜん気に入らなくて、再度塗りなおすことにしました。

何色にしようかなといろいろ考えた挙句、ロイヤルライトグレイに決定。とりあえず1両塗ってみました。

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おっなかなかいいんじゃない?

ということで、この色で全部塗ってしまいましょう。

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マスキング祭りです。これがいちばん時間がかかるんですよねー。

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しっかりとマスキングしたら、あっけなくスプレーして終了。しばらくしてマスキングテープを剥いたら出来上がりです。

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細かい部分にもちょっと色入れしてディテールアップ。雨樋も上から見たときにクリーム色が目立つ車両があったので、青く塗っておきました。

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銀色屋根と比較すると、絶対こっちのほうが風景に溶け込みますね。

さて、381系、485系などなど、やろうと思えばまだまだやれるんですけど、どうしたものかなー。

KATO583系の屋根を再び塗りなおす。

2015年09月24日 18時00分 正午の月齢:11.2  月名:十二日月  潮汐:中潮 月齢:11.2[十二日月] 潮汐:中潮
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1分ぐらいで読めます。

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先日屋根を塗りなおした583系。屋根部分の色はいいんだけど、やっぱこのままじゃクーラーの色が黒すぎる。

というわけで、クーラーとベンチレーターを塗りなおすことにしました。

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まずはテストピースとして1両分の屋根をマスキング。うーんかなりメンドクサイぞ。でもここをしっかりしておかないとあとで泣くことになるので慎重に。

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こんな感じになりました。呉海軍工廠グレイを使ったんだけど…たしかにジャーマングレイよりは明るいけれど、なんか微妙。

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比較するとたしかに違いはわかるんですけど、やっぱりクーラーの色ではないので、塗りなおしかなぁ。

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