文化展合同レイアウト2016(その10)・電源入力部分の処理

2015年11月24日 18時00分 正午の月齢:12.8  月名:十三夜  潮汐:中潮 月齢:12.8[十三夜] 潮汐:中潮
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1分ぐらいで読めます。

さて、ちょっと気分転換に、レールに電気を供給するための入力部分を作ります。

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今回もいつもどおりのピン端子。外側線・内側線・照明用電源の3系統入力のため、RCAジャックボード 3pin WTN-20-1264-1Nを使いました。

まずはボード側の処理。10mmのドリルで穴をあけ、彫刻刀で大きさを調整します。これくらい荒削りでも全然問題なし。

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次に、端子の処理。赤端子と白端子のマイナスは共通化されているので、まずはこれを独立させなければなりません。金切りのこで金属板を切ってしまいます。はんだ付けは縁の部分に直接行います。

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それでは、あらかじめケーブルをはんだ付けした端子を取り付けます。

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ぴったりはまったら、ねじで固定します。ねじにもいろいろな形がありますが、頭の広いトラスねじを使ってみました。

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ボードの裏にすでに準備してあるレールからの給電線とつなげれば、完成ですー。照明用のケーブルはとりあえずマスキングテープでボードの裏に仮固定しておきましょう。

ボード4枚ともに同じ加工をしました。これだけしておけば、たぶん電圧降下も怖くないですネ。

文化展合同レイアウト2016(その9)・トンネルポータルを作ってみた

2015年11月18日 18時00分 正午の月齢:6.8  月名:七日月  潮汐:小潮 月齢:6.8[七日月] 潮汐:小潮
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3分ぐらいで読めます。

まだバラストの塗装もしていないし、情景の案も思い浮かびません。ボードの大きさから考えてあまり大きなモノは作れないのですが、やっぱり1つのレイアウトに1箇所くらいはトンネルがほしい。そんなわけでなんとなくトンネルポータルを自作してみようと思ってしまい、ノリで設計してみました。市販品を買わないのは、まぁ意地というか、お金がないというか。サイズが気に入らないというのもあります。

設計だけして、実際に使うかどうかはまだわからないんですケド。

今回は複線カーブしか選択の余地がないので、まずは複線トンネル。

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半径38mm(直径76mm)の円を描き、高さは57mmとするため、下19mmを削ります。あと数mmは径を小さくできますが、まずは無難な大きさにしておきましょう。

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このように少しカントがついていても大丈夫ですヨ。新幹線や振り子式車両は試していないのでわからないですが。真ん丸の円形なので簡単に設計・修正ができますね。

次に、単線用のトンネルポータル。調べてみるといろいろな形があるものの、やっぱり基本は馬蹄型。今回のレイアウト作りでは今のところ使う予定はないのですが、いつかのためにとりあえず設計してみました。馬蹄型の設計は次のような考え方を用いています。

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長径A、短径Bによる半楕円と半径Cによる複合曲線で構成し、高さをDとしています。美しい馬蹄型を目指してパラメータを変えていき、結果として単線非電化と単線電化の2種類を作りました。

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単線非電化はA=22mm、B=20mm、C=70mm、D=45mm。単線電化はA=24mm、B=21mm、C=70mm、D=50mm。個人的にはいい形になったなぁと思っています。実際に線路と列車を合わせてみるとこのように。

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非電化のポータルでもなんとかギリギリパンタグラフを上げたまま通過できるので、うっかり電車や電気機関車を走らせてパンタグラフが吹き飛ぶという事故は免れるかと思います。今回設計したトンネルは、(今でも生きてるのかわからない)トンネルの規格(甲型・新中間型・乙型)よりもちょっと大きい(非電化のものが乙型とほぼ同じ高さ)のですが、馬蹄の形はやや幅が広いもののほぼ規格どおりのカーブを描いています。

下の図は規格の図面に自作の線を重ねたものです。TOMIXのレールの道床高さを考慮して(規格がもともとレール面高さからなので)少し縮尺に補正を入れています。

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そんなこんなで思いついたのが、複線電化のトンネルの脇に、レンガ造りの単線非電化トンネルが残る旧線の風景。うまく表現できたら萌える風景になりそうだけど、果たしてそれだけの力量(と時間)があるかどうか、ですね。

トンネルポータルにある饋電線の表現など、「ちゃみおかの鉄道趣味 【Nゲージ】小型レイアウトの制作」が参考になります。他にも桜の花びらが落ちている表現など、勉強になりますよ。

文化展合同レイアウト2016(その8)・バラストを仕上げる

2015年11月15日 18時00分 正午の月齢:3.8  月名:黄昏月  潮汐:中潮 月齢:3.8[黄昏月] 潮汐:中潮
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2分ぐらいで読めます。

バラスト撒きの続き、いきます。

前回は下地にKATOの明灰色を撒いたのですが、今日は仕上げのTOMIXライトグレー・オリジナル細挽きを撒いて仕上げます。ファイントラックの道床の肩部分を狙って撒いていき、ボンド水溶液でべちゃべちゃにしてから歯科用短針で微調整。枕木に乗ったりレールに付いたりしたバラストも取り除きます。

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フレキシブルレールの接続部分はそれぞれ2mmずつ隙間が開くようにしておきます。線路内の枕木と枕木の間にはバラストを撒きません。トラブルの原因になるし、枕木よりもバラストが高くなったら不自然だし、そもそも撒きにくいし、塗装したら元々の凸凹表現だけでも違和感なく仕上がるし。

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あまり広くなりすぎないように、気をつけて形を整えます。特に外側はカントのせいで高くなっているので、ついついバラストの裾野が広くなる傾向があります。

完全に乾いたので、車両を載せてみました。

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架線柱を建ててみました。この車両もいい感じにパンタグラフが通っていきます。

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4枚のボードを並べてみるとこんな感じ。これだけだと全然直線がなくて、なんだかなぁ。でも間にいろんなモジュールを挟みこむことで、無限の可能性を秘めているのですぞ。

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バラストを撒き終わったことで、ようやくレイアウト作りのスタートラインに立つことができた気がします。作業開始から1ヵ月でやっと。うーん大丈夫かなぁ。

文化展合同レイアウト2016(その7)・バラストをまく

2015年11月12日 00時50分 正午の月齢:0.8  月名:新月  潮汐:大潮 月齢:0.8[新月] 潮汐:大潮
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1分ぐらいで読めます。

それではバラストを撒きましょう。

架線柱を試しに建てたのですが、バラストを撒く作業においてはじゃまになるので、いったん抜いてしまいます。

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それでは、作業開始。その前に使う道具を紹介しますネ。

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一般的なボンドバラスト法(ボンド水溶液をスポイトで垂らす方法)ですが、ボンド水溶液はボンド1に対して水2の割合にしています。中性洗剤はボンド水溶液100mlに対して2~3滴入れます。普通の人よりちょっと多いかな。また、一応平筆も用意していますがほとんど使いません。厚紙を折って作った滑り台(?)でバラストを撒き、金属定規で整えたらボンド水溶液で水浸しにし、その後歯科用短針で形を仕上げます。歯科用短針は20年前に購入したものですが、さすがに本物の医療用なので手になじむし、先端は丈夫だし、品質は良いですなぁ。

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KATO 24-330 バラスト明灰色(細目)をべったりと撒いた状態。まずは4枚のボードすべてをこの状態にしてしまいます。

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なんとなく下地処理が終わった感じですね。続きは完全乾燥してからになります。

文化展合同レイアウト2016(その6)・架線柱を建植する

2015年11月02日 18時00分 正午の月齢:20.5  月名:二十日余の月  潮汐:中潮 月齢:20.5[二十日余の月] 潮汐:中潮
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2分ぐらいで読めます。

設計が終わったので、実際に架線柱を建てていきます。まずは5mmのドリルでボードに穴あけ。裏側のバリはきれいに削り取っておきます。普通に設置する場合ですと、穴なんてあけなくていいんですけどね。

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一般的にKATOの架線柱はこのように土台に建てますが、

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実は逆にすることもできるんですね。

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こうすることによって、元のままではあまりにも高すぎる架線柱の高さを下げて不自然さを減らすことができるのですが、当然ボードには土台の逃げのために穴を開けることが必要です。道床と重なる部分はいらないので切り取ってしまいましょう。

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これを仮置きしてみると、架線との間隔はこれくらいになります。まだ高すぎるので、もう少し高さを抑えたいなぁ。

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ここでもうひとつの大技を出します。土台をボードの下から貼り付けてしまいましょう。

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ほれ、このとおり。かなりギリギリのところまで架線柱の高さを下げることができました。583系ではこんな感じですが、KATO EF81やTOMIX 381系ではもう少し余裕があります。さすがにこれ以上やると、接触する車種が出てきそう。

車両限界との干渉も問題ないようです。

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パンタグラフが載っている位置によって、摺り板と振れ止め金具の関係はホントにばらばら。これは仕方がないですね。583系の場合は、前後それぞれのパンタグラフが台車からの距離に差があるので、このように変わります。

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土台はボンドGクリヤーで接着したあと、木工用ボンドで固めてあります。

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この土台をボードの下から取り付ける方法は、実は前回の文化展のときから考えていたのですが、結局前回はボードに穴を開けることなく普通に接着し、架線柱をちょん切って短くした後再びくっつける方法(次期文化展、テーマは「引き込み線」。(その48)・新工法で架線柱の短縮)で架線柱の高さを下げました。3mm厚のシナベニヤ材を表面に使うのなら、今後もこの方法でいきたいと思います。

さて、いよいよバラストに取り掛かります。粒の大きさまで揃えたバラストがいったいどんな表情を見せてくれるのでしょうか。

文化展合同レイアウト2016(その5)・架線柱とカントの関係

2015年10月30日 18時00分 正午の月齢:17.5  月名:居待月  潮汐:中潮 月齢:17.5[居待月] 潮汐:中潮
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3分ぐらいで読めます。

さて、バラストをまく前に架線柱を立てておきましょう。

今回は架線柱を立てる位置について、計算してみたいと思います。

いつもKATOの単線架線柱を愛用しています。取り外しやすいし、シンプルだけどしっかりしているし。TOMIXのレールに対してKATOの単線架線柱を使うときには、道床の端から9mmの位置に柱の中心が来るようにすると、振れ止め金具の位置がパンタグラフの中央を捉えてくれます。

ところがカントを設定している関係で、カント量が1.5mmの場所では3.3mmほどパンタグラフの中心がカーブ内側に移動します。ということは単純に考えると架線柱も3mm道床側に寄せればいいのですが、カーブにおいて振れ止め金具はパンタグラフの摺り板の最外周に位置するあたりを支持するわけだから、実はほとんど道床側に寄せる必要はありません。けど、今度は内側線において車両のオーバーハングと架線柱が接触する可能性がでてきます。そういうことで少しは架線柱の位置を内側に向けてずらしたほうがいいような気がします。

パンタグラフの載っている位置によって振れ止め金具との位置関係は変わってくるのですが、2mmのオフセットがちょうどいい感じと判断しました。

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このように、カントに合わせて少しずつ位置をずらします。

次に架線柱どうしの進行方向に対する間隔を考えてみます。模型だからあまり難しく考える必要はないというものの、「いやいやその間隔で架線柱を植えたら、ゼッタイ摺り板から架線が離れるでしょ。ありえなーい。」というような感想は聞きたくないので、ちゃんと計算しておきます。

摺り板の幅は6mm。中心からそれぞれ3mmずつ動いても架線を捕らえられるわけですね。つまり280mmと317mmの曲線半径だから、それぞれ283mm~277mm、320mm~314mmの半径の間で架線がジグザグに動いてもOKなわけです。これを自力では計算できないので、「円の弧長,弦長,矢高,半径のどれか2つを与えて残りを計算」でやってみます。

弧長(円弧の長さ)L、弦長d、矢高(円弧の高さ)h、半径rのどれか2つに値を入力して、残りの2つを0と入力すると、その残りの2つおよび中心角を計算します。L=r*θ, d=2*r*sin(θ/2), h=r*(1-cos(θ/2))を用い、ニュートン・ラフソン法で計算しています。

circle

うーん、よくわからないけれど、矢高(摺り板の範囲)が6mm、半径に283(280+3)mm(または320(317+3)mm)を入れたら、答えが出るぽい。

弧長=0、弦長=0、矢高=6、半径=283で計算したら、弧長=116.7573262862635217293、弦長=115.9310139695155085897、中心角=23.63852305100623825827という答えが出ました。

半径=320で計算したら、弧長=124.1299377915755933571、弦長=123.353151560874195607、中心角=22.22537983337106197243となりました。弧長、弦長は外線のほうが長いけれど、逆に中心角は小さくなるみたい。

多少の誤差はあるものの、どうやら22.5度ごとに架線柱を設置したらいい具合に収まりそうです。

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