双眼実体顕微鏡の落射照明を自作する。(前編)

2012年09月25日 18時00分 正午の月齢:9.4  月名:十日月  潮汐:長潮 月齢:9.4[十日月] 潮汐:長潮
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先日買った双眼実体顕微鏡。一般的な顕微鏡は観察物の下から光を透過させて観察しますが、光を透過しない観察物を観察する顕微鏡では、対物レンズ側から照明する「落射照明」を使います。買うとそれなりに高いもの(L-65L-711)なのでポンと買えるはずもなく、当然のように自作することになりました。

本格的な落射照明は顕微鏡本体と鏡筒の間にハーフミラーを使った落射照明ユニットを取り付けて、観察物の真上から光を当てる構造なのですが、そんな凝った芸当はできないので、普通に対物レンズの辺りから光を当てることにします。とはいうものの、あまりショボいものをつけるのも納得できないので、安くてかっこよくて実用的な落射照明を目指します。では早速設計から。

ボルト穴

ちょうどいい場所にボルト穴が開いています。純正の照明ユニットを取り付けるための穴でしょうか。これを活用することにしました。

図面の貼り付け

いつものようにIllustratorで作図した図面を両面粘着シートで貼り付けます。当初はLED8個でいいかなと思ったのですが、結局12個に変更。素材はプラ板では面白くないのでアルミ板を使います。板厚は2mmか3mmかで迷ったのですが、どうせならしっかりしたものを作ろうと考えて3mmにしました。(あとで苦労する羽目に…)

連続穴による粗加工

ドリルで連続穴を開けて、その後金のこで切っていく工法で作業を始めたのですが、3mmの厚さはかなり手ごわく、1つの穴を開けるのにもそれなりに時間がかかります。最初は2.5mmの刃で開けていたのですが、つい送り速度を速めたところドリルが折れてしまい、5.5mmに変更して作業。

切削完了

あとはひたすらヤスリで形を整えていきます。何時間もごしごし…ほんっっっとに疲れました。

仮設置

仮設置してみます。ボルト穴を少しリーマーで広げて、鏡筒上下微動ラックと干渉する部分を少し削りましたが、ほぼ当初の設計どおりになっています。実際にはLEDの発光面と対物レンズフィルター部分の高さを揃えるために、ボルトで固定している部分にスペーサーを入れたほうがいいかも知れません。

間隙確認

狙い通り、わずかな隙間を保っています。対物レンズの倍率を変えるときも照明ユニットは干渉しません。がんばって削った甲斐がありました…。

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