最後の「銀河」乗車レポート

2008年03月18日 18時14分 正午の月齢:10.8  月名:十日余の月  潮汐:若潮 月齢:10.8[十日余の月] 潮汐:若潮
(最終更新日:2019年09月04日)
17年前に投稿 | 鉄道全般 | コメントはありません

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2008年3月14日。翌日のダイヤ改正で消滅する「銀河」「あかつき」「なは」。運良く最終日の切符を手に入れることが出来たので、最後の「銀河」に乗ってきましたー。

「あかつき・なは」回送機関車解放 「あかつき」鳥栖行きの幕 京都駅7番線 駅の時刻表

まずは京都駅で「あかつき」「なは」の見送り。7番ホームにこんなに人がいるのを見るのは初めてです…。最終日の「あかつき」は鳥栖止まり。方向幕には最初(?)で最後の「鳥栖行き」が表示され、マニアたちに撮られまくっていました。カメラ(携帯電話)を握った女子の姿もちらほら。出発時には「ありがとう」コールが沸き起こり、最後であることを実感。さて、大阪駅に移動して、まずはまだ買っていなかった東京までの乗車券を買い、続いて食料品の買い出し。ここで手を抜くと明日の朝まで断食なので、過剰なくらいに。スナック菓子とお茶は多めにネ。10番ホームに上がると人だらけ。うわー。

大阪駅10番ホームの様子 電光掲示板

入線まで1時間弱あるのにこれだけの人。みんないつからいるんだろうか… 報道系も結構いるナァ。

大阪駅入線時の様子

入線時には溢れる人間のせいでホーム中程で緊急停車。なかなか所定の位置に止まれず。さらに止まってからも車体に群がる人のため、なかなか乗車できない! 発車1分前くらいにようやく乗れました。ふー。

急行・寝台券 今夜の寝台・表札 今夜の寝台

今夜の宿泊場所、5号車10番上段。上段と下段の切符を入手後、どちらにしようか散々迷った結果、「実は国内では上段や中段寝台未経験」「たぶん上段のほうが落ち着けそう」「車窓はこの際あきらめる」ということで上段に決定し、下段は窓口でキャンセルしました。この選択はまぁ良かったと思うわけです。

上段への梯子を堪能する伊織 70cmに「おとなとこども」が寝る場合のイメージ

実は出発直前に伊織が「一緒に行くぅー」と泣き叫び同行。梯子が楽しいようです。しかし、上段。壁側に寝かせないと、ベルトの隙間から階下に落ちて大ケガの可能性があるため、自分は断崖側。大人と子供と言えど、70cmに2人はキツイです。実質寝台幅40cm。一緒に行きたいと散々泣いたクセに、いざ乗ると、米原付近で「もうおうちに帰りたい」と。けしからん発言。乗りたくても乗れない人がたくさんいる最後の「銀河」で、4歳の誕生日(3/15が誕生日)を迎えるなんて、この素晴らしさが理解できないのかっ、と言ったところでわかってくれるはずもなく、「いっぱい寝てお外が明るくならないとおうちに帰れないよ」と言うしかなかったのです…

乗車記念証

検札後、配布された乗車記念証。ホントに最後なんですね。えーん。

上段の特権・荷棚直結

上段のメリットは荷棚が寝台に直結しているところ。車窓を犠牲する価値がここにあります。飲食・パソコンやりたい放題。ただし4の倍数の寝台は、リネン置き場になっているのでダメです。

深夜の通路

最初の1時間くらいはウロウロする人や通路の椅子に座って車窓を眺める人が多かったですが、1時を過ぎるとずいぶん静かになりました。駅に着くと車外では撮り鉄が走り回っていましたが。横浜あたりまでとても落ち着いていました。意外と言えば意外。もっとギャーギャーソワソワしているかと思っていたのに。他の号車は知らないですケドねー。

東京到着

「次は終点の東京、次は終点の東京です。6時44分に着きます。どちら様もお忘れ物ないようお支度下さい。東京駅から乗り換えのご案内を致します。中央線に乗り換えのお客様1番2番乗り場から、京浜東北線大宮方面3番乗り場から、山手線の内回り上野方面は4番乗り場から、外回り品川方面5番乗り場です。新幹線にお乗換えのお客様、東北、山形、秋田、上越、長野各新幹線は新幹線ホーム20番乗り場から23番乗り場です。成田空港方面お越しのお客様、地下総武ホームです。地下総武1番から4番乗り場、京葉線にお乗換えのお客様、地下京葉1番から4番乗り場です。地下総武ホームと地下京葉ホームは案内板に沿ってお進み下さい。次は終点の東京です。6時44分に着きます。皆様、今日は寝台急行銀河号にご乗車くださいましてありがとうございました。大勢のお客様に愛され59年間、銀河号は今日3月15日、東京、東京着をもって皆様とはお別れいたします。ありがとう銀河号! さようなら寝台急行銀河号! 長い間皆様ありがとうございました。」ちょっとうるうるしてしまいそうな放送があり、しばらくして惑星大アンドロメダではなく東京駅に到着。ぎりぎりまで降りる準備をしていなかったので、降りたのは最後のほうでした。なんか「銀河」は断片的に銀河鉄道999とオーバーラップする列車です。都会発都会行きの寝台列車って、銀河だけだからかな。

機回し後回送列車発車時の様子

機回し後、多くのマニア(と報道と一般人)に見送られ、拍手の中回送列車は出発しました。寝台急行が消えるという鉄道史に残る出来事に立ち会うことができて本当に良かった…4時間後、11時には家に着いてました。1人だったらバラ売り青春18切符でいろいろなところをぶらぶらする予定だったのに…。「はやくおうちに帰りたいの」なんて言う人がいるから。(泣)

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