わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと
世をうぢ山と 人はいふなり
静心なく 花の散るらむ
雲のいづこに 月宿るらむ
人には告げよ 海人の釣舟
みをつくしても 逢はむとぞ思ふ
はげしかれとは 祈らぬものを
有明の月を 待ち出でつるかな