君がため 惜しからざりし 命さへ
物や思ふと 人の問ふまで
世を思ふゆゑに 物思ふ身は
よに逢坂の 関はゆるさじ
閨のひまさへ つれなかりけり
けふ九重に にほひぬるかな
世をうぢ山と 人はいふなり
長くもがなと 思ひけるかな