月見れば ちぢにものこそ 悲しけれ
人目も草も かれぬと思へば
夢の通ひ路 人めよくらむ
焼くや藻塩の 身もこがれつつ
まだふみもみず 天の橋立
流れもあへぬ 紅葉なりけり
わが身一つの 秋にはあらねど
人こそ見えね 秋は来にけり