淡路島 かよふ千鳥の 鳴く声に
いく夜寝覚めぬ 須磨の関守
知るも知らぬも 逢坂の関
霧立ちのぼる 秋の夕暮れ
憂きにたへぬは 涙なりけり
いかに久しき ものとかは知る
あかつきばかり 憂きものはなし
閨のひまさへ つれなかりけり