秋風に たなびく雲の 絶え間より
恋しかるべき 夜半の月かな
人づてならで 言ふよしもがな
かけじや袖の ぬれもこそすれ
逢はでこの世を 過ぐしてよとや
ながながし夜を ひとりかも寝む
もれ出づる月の 影のさやけさ
知るも知らぬも 逢坂の関